
おすすめポイント管理システム12選!比較ポイントも解説
今や多くの店舗やECサイトで導入が進む「ポイント管理システム」。顧客の来店や購入に応じてポイントを付与し、リピーターや単価アップにつなげる仕組みは、売上を伸ばす上で欠かせません。しかし一口にポイント管理システムと言っても、機能やコスト、導入のしやすさは様々です。自社に最適なシステムを選ぶには、比較すべきポイントを押さえておくことが重要です。
本記事では、数あるポイント管理システムの中からおすすめの12サービスを厳選し、それぞれの特徴やメリットをご紹介します。また、導入時にチェックしたい比較ポイントも解説しますので、自社にピッタリのシステム選びの参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.どのシステムが自社に合う?6つの選定ポイント
- 2.1.(1)自社の業態(小売・飲食・ホテル・美容・EC)に合うか
- 2.2.(2)既存システム・顧客データとの連携は可能か
- 2.3.(3)LINEやアプリなどの機能があるか
- 2.4.(4)コストの把握
- 2.5.(5)サポート・運用代行体制
- 2.6.(6)CRMやMAツールとの連携
- 3.ポイント管理システムおすすめ12選
- 3.1. (1)PointInfinity(株式会社日立ソリューションズ)
- 3.2.(2)GMOお店アプリ(GMOデジタルラボ株式会社)
- 3.3.(4)PointArtist2(東芝デジタルソリューションズ株式会社)
- 3.4.(5)クロスポイント(株式会社アイル)
- 3.5.(6)ポイント管理 / 顧客情報管理 / 顧客分析(株式会社クレアンスメアード)
- 3.6.(7)POINT TACTiX(大日本印刷株式会社)
- 3.7.(8)P+KACHI(株式会社ピーカチ)
- 3.8.(9)CNポイント(株式会社クラブネッツ)
- 3.9.(10)cardfeel(株式会社エムズ)
- 3.10.(11)STORES ロイヤリティ(STORES株式会社)
- 3.11.(12)VALUE GATE(株式会社トリニティ)
- 4.ポイント管理システムの比較表
- 5.導入前に確認しておくべきこと
- 5.1.ポイント付与のルール設計
- 5.2.既存システムとの連携の可否と開発コスト
- 5.3.店舗・スタッフの運用体制に無理がないか
- 5.4.顧客へのアナウンス
はじめに
ポイント管理システムは、顧客のリピート率を上げ、売上を安定的に伸ばしていくために欠かせないツールです。近年、ポイントはお得感を演出するための仕組みではなく、顧客を深く理解しファン化するための重要なマーケティング戦略へと変化しています。
本記事では、ポイント管理システムの基本から注目される理由までを解説します。
ポイント管理システムとは
ポイント管理システムとは、実店舗やECサイトでの購入・来店といった顧客行動に応じて付与する「ポイント」を一元的に管理するためのシステムです。例えば、店舗での会計時やオンラインショップでの購入時に自動でポイントを計算・付与し、顧客は貯めたポイントを次回の買い物で利用できます。
この仕組みにより、
- 再来店・再購入の促進
- 客単価アップ
- 他店との差別化
が図れるため、多くの企業で導入が進んでいます。
ポイントが“販促ツール”から“戦略ツール”に変わった理由
従来のポイントは、次回使える値引きとして顧客にお得感を感じさせる販促ツールの位置づけでした。しかし近年では、ポイントは単なる販促手段から、CRM(顧客関係管理)やLTV(顧客生涯価値)を高めるための戦略ツールへと進化しています。
その背景には、下記が挙げられます。
- 実店舗とECの垣根がなくなり、顧客の購買行動が多様化していること
- 顧客を「一度買って終わり」にしないため、ファン化・リピーター化が経営課題になっていること
近年のポイント管理システムは、LINE公式アカウントや自社アプリと連携し、プッシュ通知やクーポン配信、会員ランク制度といったCRM施策までトータルで実現できるものが増えています。
これにより、ポイント施策が「売上を一時的に上げる手段」から「顧客との関係を深め、LTVを最大化するための経営戦略」にシフトしているのです。
どのシステムが自社に合う?6つの選定ポイント
ポイント管理システムは数多くのサービスがあり、機能や料金体系も様々です。導入後に「思っていた運用ができない」「余計なコストがかかる」とならないためにも、自社に合ったシステムを選ぶことが重要です。
ここでは、システムを選定する際に押さえておきたい6つのポイントをご紹介します。
(1)自社の業態(小売・飲食・ホテル・美容・EC)に合うか
まず前提として、自社の業態に適したポイント管理システムかどうかを確認しましょう。 例えばホテルや宿泊施設では、予約情報や会員ランクに連動したポイントサービスが求められますし、ショッピングセンターではテナントごとにポイントを付与しつつ全体で一元管理する必要があります。
小売・飲食・美容・ECなど、業態によって必要な機能や導入規模が大きく異なるため、自社に最適なプランや事例があるポイント管理システムを選ぶと安心です。
(2)既存システム・顧客データとの連携は可能か
現在利用している売上管理システム、分析システムや、ECサイトなどとの連携はスムーズな運用のカギです。連携が不十分だと、手作業でデータを移行・突合する必要が生じ、業務負荷が増えるだけでなく、データの精度も落ちてしまいます。
特に顧客情報(会員データや購買履歴)を一元化したい場合は、既存システムとのAPI連携やインポート機能がどこまで対応しているかを必ずチェックしましょう。
(3)LINEやアプリなどの機能があるか
近年ではLINE公式アカウントや自社アプリを使ったポイントカード・会員証が主流です。紙のカードやプラスチックカードよりも顧客の財布やスマホに負担が少なく、再来店を促しやすいのが魅力です。またLINEやアプリを通じてクーポンやスタンプを配信できる機能があれば、費用をかけずに効果的なリピーター施策を実施できます。これらの機能が実装可能かどうかも確認したほうがよいでしょう。
(4)コストの把握
ポイント管理システムを選ぶ際に、重要な検討材料となるのがコストです。料金体系は多くの場合、以下のように複数の要素で構成されています。
- 初期導入費
システムの構築、店舗環境やECとの接続設定、既存顧客データの移行などにかかる初期費用です。カスタマイズが多いほど高額になりやすく、業態や店舗数によっては数十万円〜数百万円となるケースもあります。 - 月額利用料
システムを継続的に利用するための基本料金です。ポイント残高管理や会員情報の保守、サーバー維持費が含まれることが一般的で、規模に応じて月数千円から数十万円程度と幅があります。 - 従量課金(変動費)
会員数が増えたり、POS・アプリを連携した端末数が増えたりした場合に発生する従量課金です。特に多店舗展開を予定している場合は「追加1店舗ごとの費用」「ポイント端末1台あたりの費用」「API連携数に応じた費用」などをしっかり確認しておくことが重要です。
自社の規模や成長計画に合わせて、将来的にコストが大きくなりすぎないかまで確認しておくと安心です。
(5)サポート・運用代行体制
ポイント管理システムを導入する際に意外と重要なのがサポート体制です。「設定方法が分からない」「既存会員データを移行したい」といったときに、専任担当が手厚くサポートしてくれるかどうかで、導入負担は大きく変わります。
また運用開始後も販促施策の提案や分析レポートを提供してくれる会社であれば、PDCAを回しやすく成果につながりやすくなります。
(6)CRMやMAツールとの連携
ポイント管理システムは、ポイントを付与・管理するだけでなく、顧客属性や購買履歴に応じた販促ができるかも重要です。来店頻度が落ちた顧客に自動でリマインドを送ったり、購入履歴から関連商品をすすめたり、誕生日にクーポンを配信したりと、CRMやMAと連携することでこうした施策が簡単に実現できます。
これを手作業で行うのは大変ですが、自動化すれば負担を減らしつつ、顧客との関係を深めてLTVを伸ばすことが可能です。長期的に売上を上げるためにも、ポイントシステムを選ぶ際はこうした連携機能があるか確認しましょう。
ポイント管理システムおすすめ12選
ここからは、おすすめのポイント管理システムを価格や特徴、口コミなどに基にして紹介します。
(1)PointInfinity(株式会社日立ソリューションズ)
PointInfinityは、会員への最適なオファー実現とPDCAを一元管理するマーケティング基盤で、ポイント管理・キャンペーン・分析まで対応しています。
特徴 | ・会員情報・ポイント・クーポンの統合管理
・複数種類のポイント(仮ポイント、期間限定など)対応 |
導入実績 | ・スーパー・ドラッグストア・鉄道・航空・百貨店など多業種
・2〜3億人以上に利用されている導入規模 |
費用 | ・要問い合わせ |
(2)GMOお店アプリ(GMOデジタルラボ株式会社)
GMOお店アプリは、スマホ・LINE連携で会員証・ポイント・スタンプ・クーポン・予約機能などを提供する来店促進アプリです。
特徴 | ・プッシュ通知/クーポン/スタンプカード/ニュース配信などプロモーション機能充実
・POS・CRM・EC連携可能、カスタマイズ性も高い |
導入実績 | ・累計3,050社、10,000店舗以上で利用 ・寿司店・ホテル・自治体での導入事例あり |
費用 | ・初期費用はプランにより別途相談 ・月額:22,000円〜 |
(3)ValueFront(富士通Japan株式会社)
ValueFrontは、クラウド型ポイント&キャッシュレスサービスです。POS・EC・基幹システムと連携し、ポイント・電子マネー・地域ポイントなどを統合管理できます。
特徴 | ・入会ボーナス/来店・購買ボーナス/属性や時間指定など豊富なボーナスポイント機能
・POS・EC・基幹との連携が可能。キャンペーンや分析もワンストップ提供 |
導入実績 | ・アパレル会社、銀行、公営企業、スーパーなど、様々な業界で導入
・稼働社数40社以上、稼働年数10年以上、会員管理数9300万人以上 |
費用 | ・初期:100万円〜
・月額:16万円〜 |
https://www.fujitsu.com/jp/group/fjj/solutions/industry/cashless/point/
(4)PointArtist2(東芝デジタルソリューションズ株式会社)
PointArtist2は、POSとリアルタイム連携できるポイント&顧客管理基盤です。WebAPI・スマホ対応で即時付与&レシート連携も可能です。
特徴 | ・店舗POS・Web・スマホでポイント処理、会員ランク・キャンペーン制御可
・複数POSメーカー対応、スマートレシート連携可能 |
導入実績 | ・店舗2500以上、会員6,000万以上の導入実績 |
費用 | ・要問い合わせ |
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/industrial-ict/retailartist/pointartist.html
(5)クロスポイント(株式会社アイル)
クロスポイントは、実店舗とECの顧客・ポイント情報をクラウドで一元管理するASP型CRMシステムです。スマホアプリやマイページにも対応し、リアル/オンライン統合のオムニチャネルが構築可能です。
特徴 | ・POS・EC・メール配信とのAPI連携
・スマホでの会員登録・ポイント確認・自店舗アプリ対応 |
導入実績 | ・基幹システムで5000社の導入実績
・アパレルに強い |
費用 | ・月額:25,000円〜(基本料金) ・月額:3,000円/店舗(店舗ライセンス) |
(6)ポイント管理 / 顧客情報管理 / 顧客分析(株式会社クレアンスメアード)
店舗POS・EC・アプリ連携から、WEB、BtoBまで、 各業種で利用されているクラウド型ポイントサービスです。カスタマイズ性が高く、CRMや販促支援機能をオプションで組み込める柔軟なシステムが強みです。
特徴 | ・POS・EC・基幹システムとAPI連携し、購買履歴にも基づく会員管理が可能
・スタンプラリー、Web抽選、ポイント移動、複数ポイント設定が可能 |
導入実績 | ・利用ユーザー 3,000万人以上
・ホテルやアパレル、ディーラー、飲食店など多数の業種で導入 |
費用 | ・要問い合わせ |
https://www.creansmaerd.co.jp/service/point/pointsystem.html
(7)POINT TACTiX(大日本印刷株式会社)
POINT TAC TiXは、ASP型で提供されるCRM/ポイント管理システムです。会員マイページやメール配信、アンケート実施など、総合的な会員コミュニケーションが可能です。
特徴 | ・一斉失効・延伸型・マイル型など多様なポイント設計対応
・マイページでポイント照会・景品交換・アンケートが可能 |
導入実績 | ・60社以上に導入実績あり
・小売・ドラッグストア・ファンクラブなど多数の業態で利用 |
費用 | ・要問合せ |
https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20172389_4986.html
(8)P+KACHI(株式会社ピーカチ)
P+KACHIは、LINEやスマホ、バーコードによる会員証発行・ポイント・ランク制度など、来店型店舗向けクラウドCRMシステムです。予約連携、レビュー促進、アンケート配信にも対応しています。
特徴 | ・自動会員ランク設計(FSP機能)
・ライン・テイクアウト・EC・サブスク連携可 |
導入実績 | ・導入社数2,200社、導入店舗数6,000店舗、ユーザー数1,300万人突破 |
費用 | ・初期:30,000円~/店舗 ・月額:9,000円~/店舗 |
(9)CNポイント(株式会社クラブネッツ)
CNポイントは、飲食店・物販店・サービス店など、様々な業種業態のCN加盟店の利用を中心に、色々なシーンで貯まって使える共通ポイントです。API連携で自社CRMや会員制度と併用可能です。
特徴 | ・CNポイントの共通利用+自社施策の併用が可能
・会員情報・分析・送客機能を備え、地域密着型の販促支援に強み |
導入実績 | ・全国5万店舗超が加盟
・ガス会社、自治体、ガソリンスタンドなど多業種で活用済 |
費用 | ・要問い合わせ |
(10)cardfeel(株式会社エムズ)
cardfeelは、顧客・集客機能が充実したポイントシステムを低コストで提供しています。大手企業が独自開発しているポイントシステムに並ぶ拡張性と安全性を備えています。
特徴 | ・初期費用無料で登録後すぐに利用開始が可能
・スタンプ、ランク制度、予約・抽選機能付き |
導入実績 | ・導入店舗数3,200店舗、ユーザー数71万人以上 |
費用 | ・初期:無料
・月額:3,000円~ |
(11)STORES ロイヤリティ(STORES株式会社)
決済・レジから、EC・予約・会員管理まで提供している、クラウド型サービス。ポイント管理は、STORESロイヤリティというオプション機能で利用可能。実店舗とネットショップの会員情報・購買履歴・ポイント情報などを統合し、オムニチャネルでロイヤリティプログラムをワンストップで実現できるシステムです。
特徴 | ・会員ランク/ステージ設定
・ポイント・ランクごとにアクションを設定可能 |
導入実績 | ・飲食店・アパレル・小売・美容院・ドラッグストアなど |
費用 | ・初期:無料
・月額:22,000円~ |
(12)VALUE GATE(株式会社トリニティ)
VALUE GATEは、店舗集客・売上アップをサポートする高セキュリティなポイントサービスです。既存システムとAPI連携が可能で、ポイント付与・メルマガ・クーポンなど来店促進をサポートします。
特徴 | ・クレジット端末と連携し、決済からポイント付与が一台で可能
・会員マイページ・販促提案・外部システム連携も充実 |
導入実績 | ・商業施設、ホテル、小売など各業界で採用実績 |
費用 | ・初期:要問い合わせ
・月額:12万円~(端末15台導入時の目安) |
トリニティのポイントサービス「VALUE GATE」は、商業施設やホテル、スーパーマーケットなどのポイント管理に適しています。「会員カードをスマホ化したい」「テナントや施設ごとにポイント管理したい」などのご要望にお応えします。
ポイント管理システムの比較表
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | 特徴 |
PointInfinity(株式会社日立ソリューションズ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 統合マーケティング基盤。仮ポイント対応、POS/EC連携、業界横断導入実績あり。 |
GMOお店アプリ(GMOデジタルラボ) | プランにより異なる | 22,000円〜 | LINE・スマホ連携。クーポン・予約機能など来店促進機能が豊富。 |
ValueFront(富士通Japan) | 100万円〜 | 16万円〜 | キャッシュレス連携可。POS/EC/基幹と連携。多機能クラウド型CRM。 |
PointArtist2(東芝デジタルソリューションズ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | POS連携、ランク制御、レシート対応。大規模導入向け。 |
クロスポイント(株式会社アイル) | 要問い合わせ | 25,000円〜(基本料金)+ 3,000円/店舗(店舗ライセンス) | オムニチャネルCRM。EC・店舗一元化、分析機能も充実。 |
デジタル会員証(クレアンスメアード) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 自社アプリ/LINEに会員証追加。セキュリティ・API連携に強み。 |
POINT TACTiX(大日本印刷) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 柔軟なポイント設計。マイページ・アンケート・高セキュリティ対応。 |
P+KACHI(ピーカチ) | 30,000円〜/店舗 | 9,000円〜/店舗 | LINE対応CRM。ランク設計・サブスク・レビュー連携も。 |
CNポイント(クラブネッツ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 共通ポイント+自社CRM可。他社ポイント交換も対応。 |
cardfeel(エムズ) | 無料 | 3,000円~ | スタンプ・抽選・予約機能あり。アプリのようなUIが特徴。 |
STORESロイヤリティ(STORES株式会社) | 無料 | 22,000円~ | 決済・レジから、EC・予約・会員管理までトータル提供。 |
VALUE GATE(株式会社トリニティ) | 要問い合わせ | 12万円(端末15台目安) | クレジット決済端末にポイント機能を搭載可能。ポイント付与やメルマガ、クーポンなどの機能が標準搭載。 |
導入前に確認しておくべきこと
ポイントシステムを導入する際は、ただシステムを入れるだけでなく、運用に入ってから失敗しないよう、事前にしっかりと検討・準備をすることが重要です。ここでは、導入前に特に確認しておきたい4つのポイントをご紹介します。
ポイント付与のルール設計
ポイントシステムを導入する際、まず重要なのがルール設計です。還元率をどの程度に設定するか、どの商品・サービスを対象にするか、利用金額の下限をつけるかなど、細かな条件を決める必要があります。
また、ポイントの有効期限を設けるかどうかも重要なポイントです。有効期限を設定することで期限切れポイントの発生によるコスト抑制が可能になりますが、短すぎると顧客満足度を下げるリスクになる場合もあります。これらは利益率や集客目標に直結する部分なので、シミュレーションを行いながら慎重に決めましょう。
既存システムとの連携の可否と開発コスト
現在使っているPOSや会計システム、ECサイト、顧客管理システム(CRM)などと、新しいポイントシステムが連携できるかどうかは非常に大切です。連携がスムーズにできない場合、二重入力やデータ整合性の問題が発生し、運用の手間が増える恐れがあります。また、システム連携には追加開発が必要となるケースも多く、想定外の費用や時間がかかることも。
導入前に必ず既存ベンダーや新システム提供会社に相談し、連携可能か、どの程度の費用・期間がかかるかを確認しておきましょう。
店舗・スタッフの運用体制に無理がないか
どんなに優れたシステムを導入しても、現場でスムーズに運用できなければ意味がありません。
例えば会計時にポイント処理でレジが混雑したり、複雑なオペレーションでスタッフの負担が増えたりすると、店舗運営やサービス品質に悪影響が出ます。導入前に業務フローを整理し、どのタイミングで誰が対応するのかをシミュレーションしてみましょう。研修が必要な場合は余裕を持ったスケジュールを組むことも大切です。
顧客へのアナウンス
ポイントシステムの導入やリニューアル時には、顧客への丁寧な告知が欠かせません。
「いつからどんなルールでポイントが付くのか」「これまでのポイントはどうなるのか」「有効期限はあるのか」といった疑問を持つ顧客は多いものです。店頭POP、チラシ、会員向けメールやLINEなど、多様なチャネルを活用し、わかりやすく周知しましょう。また、スタッフが説明できるようFAQやトークスクリプトを用意しておくと安心です。
まとめ:最適なシステムを選んで顧客をファン化しよう
ポイントサービスは、単なる「割引」ではなく、顧客との継続的な関係を築くための重要なツールです。自社の業種や運用体制、顧客属性に合わせて最適なシステムを選ぶことで、来店・購買の動機づけだけでなく、顧客ロイヤルティの向上にもつながります。初期費用や運用負荷だけで選ぶのではなく、長期的な価値提供を見据えて、顧客を“ファン”に変える仕組みづくりを目指しましょう。