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バラバラな顧客情報をつなぐID統合の重要性と効果的な活用法


「このお客様、アプリにも登録してるし、予約サイトでも見た気がする…でも同一人物?」そんな“よくある販促の現場のお悩み”、ありませんか?

今の時代、ECサイトや実店舗、スマホアプリなどさまざまなチャネルで顧客とつながるのは当たり前になっています。しかし、それぞれのチャネルで別々に顧客情報を管理していると、せっかくのデータをうまく活かせない…なんてことありますよね。

そこで注目されているのがID統合です。ID統合によって、顧客のデータを一元管理することで、スムーズなサービス提供や、効果的な販促ができるようになります。さらに、ポイントシステムと連携すれば、顧客のロイヤルティ向上や売上拡大にもつながります。

この記事では、ID統合ってそもそも何?という基本から、実際の活用シーンまでわかりやすくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

目次[非表示]

  1. 1.ID統合とは?
  2. 2.なぜ今、ID統合が必要なのか
    1. 2.1.顧客データがバラバラ!増えすぎたシステムで生じる現場の混乱
    2. 2.2.顧客にも“もったいない”体験が起きている
  3. 3.ID統合で何が変わる?
    1. 3.1.顧客を“ひとり”として見られるようになる
    2. 3.2.ポイントの共通化で「また行きたくなる」導線に
    3. 3.3.スタッフの業務負担も軽減
  4. 4.ID統合ってどうやるの?
    1. 4.1.(1)企業側で一括統合
    2. 4.2.(2)顧客側で随時統合
  5. 5.VALUE GATEでできるID統合
  6. 6.ID統合×ポイントシステムの実践例
    1. 6.1.複数商業施設をまたぐ共通ポイントサービスの導入
    2. 6.2.飲食チェーンとオンラインショップのポイント連携
    3. 6.3.複数ブランドをまたいだファン化施策
  7. 7.まとめ

ID統合とは?

ID統合とは、ECサイト・スマホアプリ・実店舗など、バラバラになりがちな顧客情報を、ひとつのIDでまとめる仕組みのことです。たとえば、ネットショップとリアル店舗で別々に登録されていた顧客情報を、「この顧客とあの顧客は同じ人」と一つの顧客番号(ID)に統合するイメージです。

これにより、企業側は「この顧客はオンラインでもオフラインでもよく買い物してる」といったように、顧客の行動をより正確に把握できるようになります。一方で顧客にとっても、毎回ログイン情報を入力する手間が省けたり、どのチャネルでもポイントが共通で使えたりと、使い勝手がぐんとよくなります。

つまりID統合は、企業にとっても顧客にとっても嬉しい仕組みなんです。

なぜ今、ID統合が必要なのか

今は、ECサイト・アプリ・実店舗など、いろんなチャネルで顧客とつながれる時代。でもその一方で、情報の管理がバラバラになりがちで、「誰が・どこで・何をしたのか」が見えにくくなっている企業も少なくありません。その結果、現場では「思ったように販促が回らない」「顧客にスムーズな体験を提供できない」といったモヤモヤが起きているケースも。

まずは、IDがバラバラな状態だとどんな困りごとが起きやすいのかを見ていきましょう。

顧客データがバラバラ!増えすぎたシステムで生じる現場の混乱

予約管理やポイント管理、アンケート収集など色んなシステムを使っていると、顧客情報が分散し、全体像をつかむのが難しくなります。特に販促や店舗運営に関わる現場では、顧客データがあちこちに散らばってしまうケースが少なくありません。

さらに、店舗・EC・アプリなどで会員情報を別々に管理している場合、どのチャネルでどのような接点があったのかを把握しにくくなり、データの活用ができないことがあります。本来なら、統合された情報に基づいて最適なアプローチを行いたいところですが、情報がバラバラのままでは、それが叶いません。

顧客にも“もったいない”体験が起きている

IDが統合されていないことで、顧客にも不便やストレスが生まれています。たとえば、実店舗とECで顧客情報が別々に管理されているため、どちらかで貯めたポイントがもう一方で使えなかったり、ECでは「ゴールド会員」なのに、店舗では「一般会員」として扱われる、というケースも少なくありません。

本来であれば、どのチャネルでもスムーズに受けられるはずのサービスが、情報の分断によって十分に提供できていないのです。

こうした情報の分断は、企業にとって機会損失につながります。 だからこそ今、チャネルをまたいで顧客情報を一元化するID統合の重要性が高まっているのです。

ID統合で何が変わる?

ID統合によって得られる変化は、単なるシステムの整備にとどまりません。顧客一人ひとりの行動を把握し、企業と顧客の関係性を深めることができます。ここでは、ID統合によって具体的にどのような変化が起こるのかを見ていきましょう。

顧客を“ひとり”として見られるようになる

ID統合の最大のメリットは、顧客情報がチャネルをまたいで一本化され、この顧客はどこで・何を・どのように利用しているかを把握できるようになることです。

たとえば、店舗での来店履歴や、ECサイトでの購入履歴などが一つのIDに紐づくことで、「Aさんは先週店舗に来店し、今週はECで商品を購入している」といった行動の流れが見えるようになります。

これにより、同じ顧客に同じ内容のDMやクーポンを再度送ってしまう、といった対応ミスの防止にもつながりますし、よりパーソナライズされたコミュニケーションが可能になります。ID統合は、単なるデータの整理ではなく、本当に伝えたい人に適切な内容を届けるための基盤づくりと言えるでしょう。

ポイントの共通化で「また行きたくなる」導線に

ID統合によって、実店舗とECサイト間でポイントの相互利用が可能になります。これにより、顧客はシームレスにポイントを活用できるため、利便性が大幅に向上します。

さらに、複数の店舗やテナントで使える共通ポイントの仕組みを導入すれば、顧客の囲い込みも強化できます。顧客にとっては「このお店ならポイントがどこでも使えて便利」と感じてもらえるため、自然とリピート率の向上やブランドへのロイヤルティ向上につながるのです。

スタッフの業務負担も軽減

ID統合により、ポイント設定や会員管理が一つの管理画面で完結するようになります。これにより、今まで複数のシステムを行き来していたスタッフの作業量が減り、業務効率も向上します。また、情報の一元管理により現場でのオペレーションミスも激減し、スタッフの負担軽減とサービス品質の向上の両立が実現します。

ID統合ってどうやるの?

「ID統合が大切なのは分かったけれど、実際どうやって進めればいいの?」そんな疑問を持つ方に向けて、代表的な2つの方法をご紹介します。

(1)企業側で一括統合

1つ目は、企業側で既存の会員データを照合し、一括で統合する方法です。予約システム、ポイントシステム、ECサイトなど、バラバラに管理されている顧客情報を照らし合わせ、「メールアドレス・電話番号・氏名」などを基準に統合ルールを設定して、重複を整理します。この方法は、既存データを活用して短期間で統合を進められる点が魅力ですが、正確なマッチングルールの設計やデータのクリーニングが重要なポイントになります。その後、それぞれのシステムをAPIで連携すれば、整理した会員情報を維持することが可能になります。

(2)顧客側で随時統合

2つ目は、顧客自身にIDの統合を促す仕組みを用意する方法です。たとえば、アプリやECサイト上で「ID連携しませんか?」というポップアップを表示し、顧客がワンクリックで連携できるように設計します。さらに「連携で○○ポイントプレゼント!」などの特典をつけることで、自然な形で統合を後押しすることも可能です。この方法は、顧客の同意を得たうえでスムーズに統合が進むため、ユーザー体験を損なうことなく運用できますが、顧客自身の作業になるため時間がかかる場合があります。

VALUE GATEでできるID統合

弊社のポイントサービス「VALUE GATE」は、複数のブランドやチャネルにまたがるポイント運用を一括で管理できます。たとえばブランドごとに発行されている会員カードを同一グループのカードとしてスマホアプリに集約することで、ID統合が可能となります。

また、ECサイトと実店舗のポイントを共通化できるため、どちらのチャネルでもスムーズにポイントを貯めて使うことができます。さらに、顧客の属性や利用状況に応じて特典を細かく出し分けることもできるため、より効果的な販促施策を実現できます。

販促担当者にとって最大のメリットは、すべての顧客情報やポイント管理が一つのプラットフォームにまとまっていること。これにより、顧客理解が深まり、効率的かつ的確なマーケティング施策が打てるようになります。

  ポイントサービス「VALUE GATE」 「VALUE GATE」は、企業のポイントプログラムと顧客管理を一元化するための革新的なソリューションです。私たちのサービスは、顧客エンゲージメントを高め、顧客ロイヤルティを促進するための強力なツールを提供します。 ポイント顧客管理統合サービス「VALUE GATE」

ID統合×ポイントシステムの実践例

ここからは、実際にID統合とポイントシステムを組み合わせて成功している具体的な事例をご紹介します。リアルな活用方法や効果をイメージしやすくなるので、ぜひ参考にしてください。

複数商業施設をまたぐ共通ポイントサービスの導入

複数の大型商業施設を展開するディベロッパーが、それぞれの施設ごとに運用されていた会員カードやポイントサービスを見直し、共通IDと共通ポイントに統合。

これにより、利用者は1つのスマホアプリで複数の施設を横断的に利用できるようになり、ポイントの一括管理が可能になりました。施設間の回遊性が高まったことで、来館頻度や利用金額の向上といった効果が見られています。

飲食チェーンとオンラインショップのポイント連携

全国展開する飲食チェーンでは、実店舗と自社商品が購入できるオンラインショップ、それぞれに存在していた会員情報を統合し、ポイントも共通化。

これにより、1つのアカウントで店舗とオンライン双方を利用でき、どちらのチャネルでもポイントが貯まり、利用できる仕組みが整いました。オンライン・オフラインを問わない利便性が顧客から好評を得ており、継続利用の促進やデータ活用によるマーケティング高度化にもつながっています。

複数ブランドをまたいだファン化施策

複数のファッションブランドを展開するアパレルでは、それぞれのブランドで独立していた会員情報を1つに統一。これにより、顧客はどのブランドでポイントを貯めても、他ブランドの支払いで利用できるため、より多くの店舗を回ってもらえる動機付けになりました。加えて、顧客の購買データを統合分析し、Aブランドでよく買うお客様にBブランドの新商品クーポンを配信するといったクロスプロモーションも可能になります。

こうした取り組みが、顧客のブランド間移動を促し、LTV(顧客生涯価値)の最大化につながっています。

まとめ

ID統合は、分散した顧客データをひとつにまとめ、企業と顧客の双方に大きなメリットをもたらします。これにより、顧客一人ひとりに最適なコミュニケーションが可能となり、利便性と満足度が向上します。さらに、ポイントシステムと組み合わせることで、チャネルをまたいだ一貫した体験を提供し、顧客のロイヤルティを高めることができます。今後の競争で勝ち抜くためには、ID統合を軸にした顧客戦略の構築が不可欠です。

​​​​​​​ぜひ、今回の実践例を参考に、自社の販促や顧客管理に取り入れてみてください。ID統合で顧客との絆を強め、持続的な成長を目指しましょう。

株式会社トリニティ
株式会社トリニティ
2000年よりポイントサービス事業を開始。商業施設やスーパー、ホテルや飲食店など店舗を複数経営している企業に対し、お店のファンを増やすための販促ツールとしてポイントサービスおよび周辺ソリューションを提供しています。

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