【2024年最新】効果的なクーポンの活用法と成功事例をご紹介!
目次[非表示]
- 1.クーポンとは?
- 2.クーポン4つのメリット
- 2.1.(1)新規顧客の獲得
- 2.2.(2)リピーターを増やす
- 2.3.(4)顧客の分析
- 3.クーポン3つのデメリット
- 3.1.(1)特典目当ての顧客
- 3.2.(2)顧客離れに繋がる
- 3.3.(3)店舗の業務が増える
- 4.クーポンの活用方法
- 5.効果を最大限に上げるクーポン運用手順
- 5.1.ターゲットと目的を明確化する
- 5.2.クーポン内容をターゲット別に設定する
- 5.3.クーポンのABテストを行う
- 5.4.効果検証し、改善を続ける
- 6.クーポンを活用している企業の事例
- 6.1.ファッション:UNIQLO(ユニクロ)
- 6.2.食品:BASE FOOD(ベースフード)
- 6.3.ホテル:アパホテル
- 6.4.サブスク:Netflix(ネットフリックス)
- 7.クーポン活用の際に注意すべきこと
- 7.1.利益率の確保
- 7.2.有効期限を設定する
- 7.3.スタッフや関係者への情報周知
- 7.4.ブランドイメージを損なわない
- 8.まとめ
クーポンとは?
クーポンとは、本来紙の債券に付いている利息を受け取るために切り離せる利札です。最近は、切り離しができる金券や割引券などを総称して「クーポン」と言います。集客に繋げる代表的な販促手法の1つで、以前は紙のクーポンが主流でしたが、最近ではSNSやスマートフォンの普及によってクーポンのデジタル化も進んでいます。今回は、紙のクーポンと電子クーポンの特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
紙のクーポン
紙のクーポンは、企業が独自に印刷したクーポンを配布するタイプや、チラシや雑誌にクーポンを掲載して利用者が切り離して使うものなど、多種多様な形態があります。
不特定多数の人にクーポンを配布でき、集客効果を高められます。また、スマートフォンを持たない子どもやデジタル機器の操作が苦手な高齢者向けの商品やサービスにも向いています。ただし、紙のクーポンを発行する場合は、用紙代、デザイン費用、印刷代、配布するための人件費、郵送費などの費用が発生し、折込チラシや雑誌にクーポンを掲載する場合は、広告費がかかります。
電子クーポン
電子クーポンとは、スマホやタブレットなどのモバイル機器で発行されるクーポンです。利用者は、電子クーポンを店員に画面を提示する、クーポン番号を伝える、モバイル機器をICカードリーダーにタッチするなどの方法で利用することができます。
デザイン費用などはかかりますが、紙のクーポンと比べてコストを比較的抑えることが可能です。コストはかかりますが、おみくじクーポンやスクラッチクーポンなど、ゲーム性を持たせて利用者を楽しませることもできます。紙のクーポンと同様に来客を促す効果があるだけではなく、会員登録をしてもらったアプリなどでクーポンを発行すれば、相手の特性に合わせたクーポンを発行できる、顧客データの分析ができるなどのメリットもあります。
トリニティのポイントサービス「VALUE GATE」なら販促機能として電子クーポンが配布できます。店舗側が作成したクーポンをメールなどで配信することで会員にご利用いただけます。ポイント端末や管理サイト上から利用履歴を取得できるので、効果検証することも可能です。
クーポン4つのメリット
クーポンを配布することによって、企業はさまざまなメリットを得られます。こちらでは、クーポンによって得られる4つのメリットについて、詳しく解説していきます。
(1)新規顧客の獲得
クーポンの配布によって得られる効果の一つに新規顧客の獲得があります。顧客が初めての店舗に足を運ぶまでにはハードルが高く感じます。しかし、初来店時のみ使える特別なクーポンが用意されていれば、来店をサポートする助けになります。商品が安く買えたり、特典が付いたりすることで顧客は気になる企業や店の候補としてリストアップしてくれるようになります。
例えば、同じジャンルで同じような価格帯の2店で迷った場合は、クーポンを使って割引になる店舗を選ぶというようなことはよくあります。企業はクーポンで集客し、実際に商品やサービスを利用してもらうことで、自社製品の魅力を伝えることができます。
(2)リピーターを増やす
お店の利益に大きく関わっているのが、リピーターの存在です。売上を挙げるためにはブランドやお店のファンになってもらい、頻繁に利用してもらえるような工夫が必要になります。そのため、商品の購入やサービスの利用時に、次回利用できるクーポンを配布することによって、次も利用してもらう機会を作り出すことができます。
飲食店などの場合は「次回使えるドリンク無料券」「次回デザートが無料」などのクーポンを発行し、また来店したくなるような要素を織り込むことにより、次回の来店を促すことができます。
クーポンに有効期限を付けることによって、来店サイクルをコントロールすることも可能です。電子クーポンの場合は、しばらく利用がない顧客にもメールやアプリなどでクーポンを発行することができるので、新たなリピートのサイクルを産み出すことができます。
(3)購入単価のアップ
割引をすると購入単価が下がるイメージがありますが、クーポンを発行することによって、購入単価を上げることができる場合があります。例えば、「5,000円以上の購入で10%OFF」「2点以上のお買い上げで2個目が半額」などのクーポンを発行すれば、本来、3,000円分の商品しか買う予定のなかった顧客が5,000円以上の商品を買う、1点しか買うつもりのなかった顧客が2点買うなど、もう少し買ってみようという購買意欲がそそられます。
顧客は商品をお得に買うことができるという満足感が得られ、企業側は購入単価がアップするというメリットが得られます。
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(4)顧客の分析
クーポンを利用してもらうことで顧客の情報を得ることができます。電子クーポンの場合は、アプリなどの会員になることによって、ユーザーの属性や行動履歴などのデータを得ることも可能です。得たデータを活用し、分析結果に基づいて次回のクーポン配信を行えば、さらに効果を高めることもできます。
紙のクーポンの場合、利用時に名前や連絡先などを記載して貰うことが可能ですが、記入の手間や店舗側も情報をデータ化する必要があります。そのため、顧客の分析はあまり現実的ではないでしょう。
クーポン3つのデメリット
クーポンを発行することで得られるメリットが多いものの、デメリットが発生する可能性もあります。
(1)特典目当ての顧客
クーポンの発行により、そのクーポンを利用するためだけに来店する顧客が増加する場合があります。クーポン目的の顧客は、店舗が本来求めるターゲット層とは異なる可能性が高いです。提供されるサービスと顧客のニーズが一致しない場合、口コミで否定的なコメントが寄せられるリスクも生じます。また、クーポン利用が来店の主目的であるため、リピートの可能性が低いという特徴があります。
(2)顧客離れに繋がる
新規顧客の獲得に焦点を当てたクーポン提供が増えると、本来のターゲット層やリピーターが離れる可能性があります。そして、今までとは異なる顧客層の来店が増加することで、店舗の雰囲気が変わる可能性があります。
以前からのリピーターが「店が変わってしまった」と感じれば、足が遠のいてしまうかもしれません。口コミも変わり、集まる顧客層が変化するでしょう。クーポンの提供が新規顧客を引き寄せる一方で、その店舗の雰囲気やリピーターの離れ具合によっては、本末転倒の状態に陥る可能性があります。
(3)店舗の業務が増える
クーポンを導入することで店舗の業務が増加します。クーポンの作成、発行、利用時の対応などが追加され、特に紙のクーポンの場合にはデータ化するなど従業員に負担をかける可能性があります。
頻繁にクーポンを活用する場合は、デジタル形式のクーポンを導入するなど、業務の効率化が必要です。
クーポンの活用方法
クーポンには、さまざまな種類があります。こちらでは、それぞれの特徴や活用方法についてご紹介していきます。
割引・値引き
割引・値引きクーポンを利用することによって、顧客は「安く買えた」「お得に買えた」という満足感が得られます。過度な割引や値引きは不信感を持たれることがあるので、早く予約することによってお得になる「早割クーポン」、一定価格や個数を購入することによってお得になる「1,000円以上のお買い上げで10%オフ」「3点以上の購入で1点無料」などのクーポンが効果的です。
クーポンを発行する際は、値引き額がどの程度なのかを記載しておくと、お買い得な商品・サービスであることをアピールできます。
お試し
新規顧客の獲得に効果的なのが「お試しクーポン」です。初めての商品やサービスの利用には、誰でも不安が伴います。化粧品などの場合は、肌に合うかどうか、テクスチャが好みかどうかなどで購入を決断できないことがあります。初回購入限定で商品価格を下げたり、サンプル提供などのクーポンがあれば「使ってみよう」という気分になれるでしょう。
スポーツジムやエステサロンなどの場合は、どのような雰囲気なのか、自分に合うかどうかが分からなくて躊躇してしまう場合があります。いきなり入会金や月会費を払う勇気はなかなか持てません。そこで「初回お試しクーポン」「1,000円で体験できるクーポン」などを発行すれば、来店までのハードルが下がります。
グレードアップ
アプリ会員などに登録してもらう場合は、利用に応じてポイントを付与することもできます。ポイント数によって発行するクーポンのグレードアップを図れば、リピーターや優良顧客を育てることも可能です。もう少しポイントを溜めればグレードアップしたクーポンが得られるという特別感が、顧客ロイヤルティを高めることにもなります。クーポンの内容が魅力的であればあるほど、離反を最小限に留めることもできるでしょう。
会員限定クーポン
会員になることで貰える「会員限定クーポン」では、「プレゼントクーポン」「送料無料クーポン」「お誕生日クーポン」など特別感があるクーポンを得ることができます。顧客ロイヤリティ向上に繋がり、リピーターの獲得にも繋がるでしょう。さらに、顧客との信頼関係が強くなれば、割引や特典が得られる「お友達紹介クーポン」などを発行することによって、家族や友人に紹介してもらうことも可能です。
選べるクーポン
顧客が好みの特典を得られるような選択肢があるクーポンを「選べるクーポン」と言います。例えば、「女性限定、食後にお好きなデザートをサービス」「学生限定、 お好きなトッピング無料」など属性に合わせた特典で集客効果を高めることも重要です。 電子クーポンを発行している場合は、一律にクーポンを送るのではなく、顧客の属性に応じてパーソナライズされたクーポンを提供することが成功の鍵となります。
効果を最大限に上げるクーポン運用手順
クーポンの効果を最大化するためにできる運用手順について、詳しく解説していきます。
ターゲットと目的を明確化する
クーポンを作成する際は、誰に何のためにクーポンを発行したいかを明確にすることが重要です。ターゲットも目的も以下のように多種多様です。それぞれをどのように組み合わせるのかによって、クーポンの内容は変わります。
ターゲット |
目的 |
・見込み客 |
・新規顧客 |
クーポン内容をターゲット別に設定する
対象者を全員にするかターゲット別に対象者を限定するかによっても、クーポンの内容は異なります。新規顧客に注力して集客したい場合は、商品やサービスを利用するのに不安を感じていることがあるので、気楽に試せる価格や特典が付いたクーポンの発行がおすすめです。リピーターや固定顧客を増やしたい場合は、購買率の高い顧客にアプローチできるクーポンを発行します。
クーポンのABテストを行う
ABテストとは、2つの手法のうちどちらが良い成果を上げられるのかをテストすることです。たとえば、100円OFFクーポンと10%OFFクーポン、どちらがどれだけ効果があるのかを比較します。2つのクーポンの違いを見極めるには、期間やターゲットを揃える必要があります。短い期間だとデータが取りにくいため、1カ月程度の期間を取るのがおすすめです。
効果検証し、改善を続ける
クーポンを発行した後は、クーポン発行時に描いていた目標に到達したのかどうか、その結果検証を行うことが大切です。利益率、客単価、来店数などにどのように影響したかを見極めます。効果が薄ければ、売上への影響が許容できる範囲で特典を厚くする、表現や内容を調整するなどの改善が必要です。
クーポンを活用している企業の事例
ここからは実際にクーポンを活用している企業の事例を4つご紹介します。
ファッション:UNIQLO(ユニクロ)
ユニクロでは、ユニクロアプリに新規会員登録することで、5,000円以上の買い物時に500円引きクーポンを付与しています。来店の少ない平日には、日時を区切ったクーポンを発行することで、週末以外でも集客の効果を高めています。さらに、ユニクロオンラインストアの会員登録やユニクロペイの設定で割引クーポンを発行したり、ユニクロオンラインストアの会員限定で誕生日月に割引クーポンを付与するなど、さまざまな取り組みを行っています。
食品:BASE FOOD(ベースフード)
麺またはパンを1食分食べるだけで、1日に必要な栄養素の1/3を補えるという完全栄養の「BASE FOOD(ベースフード)」では、新規顧客獲得のために、初回限定割引クーポンを発行しています。
さらに、LINE公式アカウント登録によるクーポン発行、継続コースの契約・解約時に利用できる割引のクーポン、新商品発売やリニューアル時に使えるクーポンなど多種多様なクーポンを組み合わせることによって、あらゆるターゲットやシーズンに集客施策を行っています。
ホテル:アパホテル
全国に展開する都市型ホテル「アパホテル」では、公式アプリでクーポンを不定期で配信しています。「アパグループ創業50周年キャンペーン」では、期間中にクーポンを使ってアパアプリからアパホテルを予約すると、2泊目が1,000円になるというクーポンを発行したことで話題になりました。クーポンは大変好評で、キャンペーンは予定期間を延長して実施されたようです。
サブスク:Netflix(ネットフリックス)
Netflixでは、他の映像配信サービスによくある「初月無料視聴キャンペーン」を現時点で行っていません。ただし、光回線やプロバイダなどを提供する企業と一緒に申し込むことで「最大1年分プレゼント」「最大2カ月分プレゼント」「特別価格」などのキャンペーンコードやクーポンを発行する取り組みを行っています。
クーポン活用の際に注意すべきこと
クーポンの発行は、新規顧客の獲得、リピーターの増加、購入単価のアップなどあらゆる効果が見込めますが、集客や売上を拡大するために配布数を増やせば割り引いた分だけ利益が減ってしまいます。そこで、クーポン活用の際に心得ておきたい4つの注意点をご紹介します。
利益率の確保
クーポンを活用する際は、利益率を確保することを必ず念頭に置いて、クーポンの値引き額や割引率を決めます。クーポンを発行したら、どれだけの反響を呼んだのかを効果検証することも大切です。効果があまり芳しくなければ、次回のために改善していく必要があります。
有効期限を設定する
クーポンの効果検証を行う際は、どのくらいの期間でどのくらいの利用があったのかを分析するためにも、クーポンの有効期限を設定することが大切です。トラブルを防ぐためにもクーポンには、「キャンペーン期間」や「発行から1カ月」などの有効期限を必ず記載しておきましょう。
スタッフや関係者への情報周知
クーポンを活用する際に、スタッフや関係者はクーポンの内容を熟知しておかなければなりません。下記のような内容を把握しておかなければ、会計の際にトラブルに発展することもあるでしょう。
クーポンを使ってお得に利用しようと思ったのに、何かしらの理由でクーポンが使えない場合、かえって嫌なイメージを与えてしまいます。特典を付ける場合は、特典の準備も必要になるので必ず社内で情報を周知徹底しておきましょう。
- クーポンの有効期限
- クーポンの利用条件
- 他の割引との併用は可能か
- 1人につき何回まで利用可能か
- 他人への譲渡は可能か
- 同行者は対象になるか
- 特典の内容
ブランドイメージを損なわない
クーポンの割引率が高かったり有効期限が長かったりすると、顧客に不信感を与えてしまうことがあります。また、目新しさや特別感が薄れ、顧客に飽きられてしまう恐れもあります。ブランドイメージや商品の品質を損なわないためにも、過度な割引、継続的な割引・値引きは避けた方が良いでしょう。
まとめ
クーポンは、新規顧客の獲得、リピーターの増加、購入単価のアップなど、あらゆる効果が得られます。電子クーポンにすれば、顧客の分析も可能です。
今回は、クーポンの活用方法や効果を上げるための運用手順について詳しく解説しました。実際にクーポンを活用している企業の事例や注意点などもご紹介したので、ぜひ参考にしてください。