【宿泊業の運営なら必須!】小規模、大規模別おすすめホテル管理システム(PMS)をご紹介
目次[非表示]
- 1.ホテル管理システム(PMS)とは
- 2.ホテル管理システム導入のメリット、デメリット
- 2.1.メリット
- 2.1.1.(1)予約受付業務の効率化
- 2.1.2.(2)ダブルブッキングの防止
- 2.1.3.(3)顧客満足度向上
- 2.2.デメリット
- 2.2.1.(1)初期費用や利用料金がかかる
- 2.2.2.(2)パソコンの操作に慣れる必要がある
- 2.2.3.(3)無断キャンセルの可能性がある
- 3.ホテル管理システム(PMS)の選び方
- 3.1.既存の予約システム・サイトの連携できるかどうか
- 3.2.自社が求める機能が搭載されているかどうか
- 3.3.施設規模に適しているかどうか
- 3.3.1.(1)中小規模向けシステム
- 3.3.2.(2)大規模向けシステム
- 4.【無料あり】中小規模向けホテル管理システム3選
- 4.1.(1)グーペ
- 4.2.(2)minpakuIN(民泊イン)
- 4.3.(3)Staysee(ステイシー)
- 5.【カスタマイズも可能】大規模向けホテル管理システム3選
- 5.1.(1)LIBERO
- 5.2.(2)Dynalution
- 5.3.(3)Wincal
- 6.その他ホテル関連のサービスご紹介
- 6.1.(1)客室用タブレット
- 6.2.(2)セルフチェックインシステム
- 6.3.(3)顧客管理システム
- 7.まとめ
ホテル管理システム(PMS)とは
ホテル管理システム(PMS:Property Management System)は、ホテルや旅館など宿泊施設の宿泊部門向け管理システムです。宿泊予約・残室数・販売価格・料金精算など、客室に関する情報を一律・一元管理できます。
その他、顧客管理・データ分析・宿泊者の予約経路などにも対応しており、申し送りや注意事項などのメッセージ入力も可能です。ホテル管理システム(PMS)を活用すれば、営業戦略に役立てることはもちろん、円滑に顧客対応もできるようになるでしょう。
ホテル管理システム(PMS)は、現在数多くのホテルや旅館に導入されています。近年では、外部の宿泊予約管理システムとPMSを連携させることによって、旅行会社など外部から入る予約を残室数に合わせて自動的に取り込むこと等の自動化も可能になっています。
ホテル管理システムとサイトコントローラーの違い
ホテル管理システム(PMS)によく間違えられるシステムに「サイトコントローラー」があります。どちらもホテル運営をサポートするシステムという点では共通していますが、機能や役割は少々異なります。
サイトコントローラーとは、自社のサイトや国内外のOTA(じゃらんnetや楽天トラベル)など、複数の宿泊予約サービスを一元管理できるシステムです。複数の予約チャネルを管理できるため、海外ではチャネルマネージャーと呼ばれることもあります。ホテル管理システム(PMS)は、施設内の業務を一元管理するのに対して、サイトコントローラーは施設内外の販売チャネルである複数の宿泊予約サイトを一元管理するものと考えると良いでしょう。
ホテル管理システムの主な機能
ここからは、ホテル管理システム(PMS)の主な機能の詳細を解説します。導入した場合、客室をきめ細かく管理できるため、業務効率化も期待できます。
予約受付管理 |
予約受付はもちろんのこと、宿泊者情報や部屋割り・変更などの管理も可能です。 |
顧客管理 |
一度宿泊した顧客の情報を登録・管理する機能。誕生日や記念日の登録や、DM配信ができるシステムもあります。 |
料理管理 |
朝食・夕食の有無の確認、料理の種類や会場ごとの集計ができる機能で、必要な食事数の把握に役立ちます。 |
客室・空室状況管理 |
客室のステータス、清掃の有無など客室・空室状況の管理ができます。 |
フロント管理 |
チェックインやチェックアウト、部屋別の伝票の入力、請求書の印刷といったフロント業務を自動化・効率化できます。 |
伝票作成 |
売上日報、清掃リスト、分析表など、各種伝票や帳票を作成する機能です。 |
分析 |
売上や予約など、システム内で管理している情報をもとに統計分析を行う機能で経営戦略に役立てられます。 |
ホテル管理システム導入のメリット、デメリット
メリット
ホテル管理システム(PMS)を導入するメリットは、以下の3点が挙げられます。
(1)予約受付業務の効率化
ホテル管理システム(PMS)を導入していない場合、予約管理は手書きの台帳やExcelシートなどで管理しているケースが多いでしょう。しかし、紙やExcelで管理すると、入力ミスや訂正間違いなどが往々にして発生しがちです。ダブルチェック・トリプルチェックを行うのも効果的ですが、人員を必要とするだけではなく、手間も時間もかかってしまいます。
ホテル管理システム(PMS)を導入することによって、客室情報、予約情報などが一元管理できるようになり、ミスが最小限に抑えられます。さらに、受付業務の効率化や人員削減の効果なども期待できるでしょう。
いつでも予約受付が可能になるため、夜間や早朝などの予約受付ができるようになり、機会損失を防げるメリットもあります。
(2)ダブルブッキングの防止
ホテル管理システム(PMS)とサイトコントローラを連携すれば、予約情報を一元管理することが可能です。「電話予約」「宿泊予約サイト」などの予約がリアルタイムで更新されるため、ダブルブッキングを防止できます。
(3)顧客満足度向上
ホテル管理システム(PMS)は、申し送りや注意事項などのメッセージ入力も可能です。顧客の家族構成、アレルギー、記念日、浴衣のサイズ、食事の好みなどの情報をスタッフ間で共有することもできます。顧客との何気ない会話に活用したり、アレルギーについて食事内容を提案したりすることも可能です。
クレーム客の管理もできるため、次回顧客が宿泊する際には、要注意であることをスタッフ間で共有できます。ホテル管理システム(PMS)を活用すれば、より各顧客に最適化したサービスの提供が可能になるでしょう。
また、電話予約では早朝や深夜の予約ができませんが、24時間365日予約の受付が可能なため、顧客の生活時間帯を問わず予約を受領できます。
デメリット
ホテル管理システム(PMS)を導入するデメリットは、以下の3点が挙げられます。
(1)初期費用や利用料金がかかる
ホテル管理システム(PMS)を導入する際は、初期費用はもちろんのこと、月額あるいは年額の利用料金がかかります。種類やプランによって価格帯は大きく変わりますが、初期費用は数万~数十万円程度、月額費用は数千~数万円かかるでしょう。
利用料金が安いプランなどは、予約件数に上限が設けられているケースもあるので注意が必要です。機能をプラスすることで追加のオプション料金が付くこともあります。想定外の費用を請求されないためにも、価格面は事前の細かいチェックが必要です。利用料金をなるべく押さえたい場合は、予約件数の上限を超過した分だけ従量課金制で支払えるシステムが向いています。
(2)パソコンの操作に慣れる必要がある
ホテル管理システム(PMS)は、パソコンで画面表示・入力を行います。予約情報を紙面に記載したり、手書きの台帳に記載したりして予約管理を行っている場合は、まずはパソコンに慣れる必要があります。
また、従業員全員へ操作・管理方法に関する教育を行う必要もあります。導入後は、対応可能な少人数からテスト運用してみる、パソコン操作に慣れている従業員から運用開始するなどの工夫が必要です。パソコンに不慣れな従業員は、操作に慣れるまで時間がかかることもあるでしょう。
PMSに限ったことではありませんが、操作に慣れるまでは、業務効率が一時的に低下する可能性もあります。従業員がパソコン操作に不慣れな場合は、パソコン操作に慣れていない人でもわかりやすい操作性を重視することが大切です。多少の手間取りには目をつぶる必要が出てくるかもしれません。
(3)無断キャンセルの可能性がある
電話や来店での予約は、コミュニケーションを取ることができ、予約客の情報をある程度把握できます。しかし、インターネット経由の予約は、予約客の把握ができない点がデメリットです。顧客側もインターネットで予約する場合は、手軽に予約ができるため、予約をキャンセルすることを躊躇しない傾向があります。
さらに、直接的なやり取りをしていないため、予約したことを忘れたり無断キャンセルしたりすることもあるでしょう。キャンセルされた予約は利益を生みません。また、キャンセル処理の対応も必要になります。無断キャンセルは、企業にとっては大きな損失です。キャンセル率を減らしたいときは、キャンセル対策機能が付いたシステムを利用するのも良いでしょう。
クレジットカードによる事前決済機能、予約を思い出させるリマインドメール送信機能がついたものであれば、無断キャンセルを防ぎ予約を事前に知らせる対策などが行えます。
ホテル管理システム(PMS)の選び方
ホテル管理システム(PMS)を選ぶときには、費用や操作性以外にも重視すべきポイントがいくつかあります。こちらでは、システム選びの際に気をつけたい3つのポイントをご紹介します。
既存の予約システム・サイトの連携できるかどうか
ホテル管理システム(PMS)は、既存のシステムやサイトと連携できると効率化がさらに促されるでしょう。例えば、先にご紹介したサイトコントローラーと連携すれば、じゃらんnetや楽天トラベルなど複数のOTAを使用していても、料金や空室情報の変更を一括で反映することができ、予約情報も一元管理できます。
顧客自身がチェック作業を完結できる「セルフチェックインシステム」や鍵がなくてもスマホや暗証番号で解錠・施錠できる「スマートロック」などのシステムと連携可能なホテル管理システム(PMS)もあります。セルフチェックインシステムやスマートロックは、昨今のコロナウイルスの影響で多くの施設で導入されましたが、収束後も需要がなくならないシステムの一つです。利用者と管理者の双方にとって利便性の高いシステムなので、ホテル管理システムと併せて活用することでさらなる効率化が図れます。
また、同業との競争が激化している中、その施設独自の特典や会員制度を提供し宿泊客をファン化させる「ポイントシステム」と連携することで顧客満足度を高めることができます。
自社が求める機能が搭載されているかどうか
ホテル管理システム(PMS)を選ぶときは、自社が求める機能が搭載されているかを必ず確認しましょう。使いやすさや費用面をクリアしていても、必要な機能が付いていなければ活用できません。
現場で実際に使用するスタッフに「必要な機能」や「あったら良いと思う機能」を事前に確認すると良いでしょう。利用顧客の情報や売上などを分析したい場合は、データ分析ができるかどうかを確認します。データを自動で算出し、結果をグラフなどで確認できるシステムもあります。加えて、搭載されているが使用されていない機能の把握も行いましょう。
初めてホテル管理システム(PMS)を導入する際は、使い方が分からない、原因不明のエラーが発生するなどの問題も出てくるかもしれません。24時間365日対応してくれるサポートや専門職の担当者が遠隔で対応してくれるサポート体制が整っていると安心です。
施設規模に適しているかどうか
ホテル管理システム(PMS)は、部屋数などの施設規模や業態を目安に販売しているものもあるので、自社の規模や業態に合ったシステムを選ぶことが大切です。
(1)中小規模向けシステム
旅館、民宿、ペンション、ゲストハウスといった100室以下の中小規模の施設なら、使い勝手やコストパフォーマンスに優れたタイプがおすすめです。低価格で予約管理や部屋割り、会計管理といった基本的なホテル運営業務をカバーできるシステムを選びましょう。中小規模のホテルや旅館が大規模向けのシステムを使ってしまうと導入コストが余分にかかったり、サーバー代などを必要以上に支払うことになるので注意してください。
(2)大規模向けシステム
100室以上のホテルや旅館には、ルーム数の多い大規模施設向けシステムがおすすめです。大規模施設の場合、団体予約や大人数の宴会の円滑な進行をサポートする機能が重要です。また、施設独自のオペレーションに対応できる高いカスタマイズ性も求められます。
このように、ホテル管理システム(PMS)を選ぶときは、施設規模・業態に適しているかどうかもチェックしましょう。
【無料あり】中小規模向けホテル管理システム3選
ここからは小規模施設からでも導入できるホテル管理システム(PMS)を3つご紹介します。
(1)グーペ
グーペは、東証一部上場企業「GMOペパボ」が提供しているホームページ作成ツールです。全プラン共通で37種類のテンプレートが利用でき、予約機能や事前決済機能も付いています。おしゃれなテンプレートが豊富で、最短1日でホームページを作成することも可能です。
一般的なホームページ作成ツールでは、予約数の上限や注文手数料がかかることもあります。しかしグーペは、注文手数料がかからず、予約上限も無制限です。15日間の無料トライアル期間も設けられています。
(2)minpakuIN(民泊イン)
minpakuINは、民泊・ホテルのオンライン受付システムです。日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語に対応しています。特区民泊・民泊新法・旅館業の無人営業にも対応しているため、パスポート情報、宿泊台帳、本人確認にも対応可能です。
宿泊者からのサイン取得をオンラインで行い、遠隔締結できます。部屋割機能や24時間ビデオチャットもあり、本人確認もトータルで支援します。IT導入補助金利用可能で、「minpakuIN LIGHT」プランなら月額2,480円、「minpakuIN」プランなら月額5,000円~利用できます。
(3)Staysee(ステイシー)
Stayseeは、旅館やゲストハウスはもちろんのこと、民泊まで管理できる予約管理システムです。
登録手続きが3ステップと簡単で、すぐに利用できます。 システム導入やバージョンアップによるリプレイスなど、面倒な手続きもありません。 Stayseeは初期費用が無料です。サイトコントローラーも標準搭載されており、「ねっぱん!」や「手間いらず」など5種類の旅行予約サイトと連携できるのも魅力です。
民泊・ゲストハウスなどの小規模施設向けのライトプランは月額980円、小〜中規模施設向けのスタンダードプランは月額3,980円、全機能が使える中〜大規模施設向けのアドバンスプランは月額9,980円となっています。
【カスタマイズも可能】大規模向けホテル管理システム3選
ここからは、カスタマイズも可能な大規模施設向けのホテル管理システム(PMS)を3つご紹介します。
(1)LIBERO
LIBEROとは、LINE公式アカウント・LINE広告などをはじめとする、広告商品やAPI関連サービスの導入の技術支援を行うパートナー企業です。セグメント配信やCRMなど、ツールの機能だけでなく、経験豊富なコンサルタントがアカウントの設計から施策改善までをしっかりサポートしてくれます。
個別カスタマイズに優れた点も人気です。データベース連携やCRM連携で、誕生日クーポンの配信などもできます。複数の要素を組み合わせ、レイアウトを⾃由にカスタマイズできるので、操作性・デザイン性に優れた作成者に最適化したシステムを作成することも可能です。
(2)Dynalution
Dynalutionは、豊富な機能や外部システム連携で宿泊施設の要望に合わせてカスタマイズできる予約管理システムです。宿泊・宴会・POSなど、要望に合わせて柔軟にカスタマイズできます。
自動チェックイン機・パスポートリーダー・タブレットレジカードなど、外部システムとの連携も可。24時間365日フルサポートされているため、問題があったときにはすぐ相談することもできます。DX推進とリピーター獲得を同時に実現する「Dynalution × D-Lipeat for LINE」というLINEを活用した新機能も追加され、効果的な販促活動も行えます。
(3)Wincal
Wincalは、USEN-NEXTグループが手掛けるビジネスホテルや宿泊特化型ホテルでの利用を前提に開発された、宿泊予約管理システムです。シンプルなインターフェースで、フロント業務の負担を軽減します。
直感的かつ簡単に使えるマルチウィンドウによる画面操作で、誰でも簡単に使えるのが特徴です。OTAやICキーなど、さまざまなシステムと連携することもできます。
その他ホテル関連のサービスご紹介
(1)客室用タブレット
客室にタブレット端末を設置することで、宿泊者がホテル内の施設やサービスに関する情報を多言語で取得できたり、照明や空調管理、ルームサービスのオーダーや、観光情報の検索など便利な機能を使うことができます。これにより、宿泊者に快適な滞在時間を提供することができ、満足度が向上します。
「MOT/Hotel Phone」では、客室電話・館内案内などの機能があり、固定の電話を設置する必要がありません。英語・中国語・韓国語など多言語にも対応しており、インバウンド対策として有効です。
「crotta(クロッタ)」は、ルームサービスの注文、貸出備品の依頼、レストランや付帯施設のご予約など、お部屋にいながらさまざまなサービスの依頼ができるサービスです。
(2)セルフチェックインシステム
従来の受付カウンターでの手続きをスキップし、宿泊者自身で入室手続きを行うことができる「セルフチェックインシステム」があります。宿泊者にとっては手続きの簡略化や時間の節約、ホテル側にとっては効率の向上や人員のコスト削減につながる便利なシステムです。
「maneKEY」は、最新のAI技術を活用した本人認証によって、無人でのチェックイン対応が可能な新しいサービスです。「KEY STATION」は、予約・チェックイン・鍵の受け渡し・チェックアウトまで24時間無人対応を可能にするサービスです。
(3)顧客管理システム
ホテル管理システムと連携すると効果が高いのが「顧客管理システム」です。顧客管理システムでは、宿泊者の個人情報や宿泊履歴、対応履歴や嗜好などを管理することができます。これらを連携させることで、パーソナライズされたサービスや効果的なコミュニケーションを取ることができるため、宿泊者の満足度の向上が期待できます。
当社のポイントサービス「VALUE GATE」は、ホテル業界のポイント管理に適しています。「会員カードをスマホ化したい」「系列ホテル共通のキャンペーンを実施したい」などのご要望にお応えします。既存のホテル管理システム(PMS)とも連携が可能です。
まとめ
ホテルや旅館など多くの宿泊施設で活用されている「ホテル管理システム(PMS)」の特徴・機能・メリットについて詳しく解説しました。ホテルの規模別におすすめのシステムもいくつかご紹介したので、システム導入の参考にしてください。